トルコ11日目

 

731日(月)

今日はイスタンブールに戻る日。荷物はあちこちで捨ててきたので、結構減ったんだけど、昨日の買い物で、また増えちゃった。(^^; 今日も朝6時に朝ご飯を食べにおりて、のんびり時間をすごした。そのあと、ちょっと外に出てスィミットをGET! イスタンブールでは10.5YTLだったけど、ここアンカラでは1個が0.25YTLだ。やっぱり物価が安い。ちなみにイスタンブールとアンカラでは水の質が違うので、スィミットの味も違うのだという。早速私も1口かじって、その違いを味わう。
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時半にチェックアウトして駅に向かう。それにしてもインターネット予約は本当に便利。今回のホテルなんか五つ星クラスなのに、1泊が5300円。支払いも済んでいるので、改めてホテル代を払う必要もない。この次もインターネット予約を賢く使って旅したいな。
さて、アンカラ駅にはあっという間についてしまった。結構ヒマだったので、駅のPASTANE(カフェのこと)でチャイを飲んで、列車の発車を待つ。今日のお昼は食堂車だぞ! しばらくすると列車に乗車できるようになったので、手荷物の検査を受けて列車に乗った。とりあえず列車の中を探検。うん、ちゃんと食堂車もあるね。今日のお昼は絶対食堂車だ!
列車はちょっと遅れて10時半頃動き出した。のんびり外を見ていると、ついうたた寝してしまう。昨夜あれだけ寝たのにね。時計の針が1時を過ぎた頃、昼ご飯を食べに食堂車に入った。今日は絶対ウズガラキョフテを食べるんだと決めていたのに、品切れだって…… そんなわけで鶏のグリルを注文。ついでにサラダとコーラも。途中の駅から乗ってきたお客さんで、食堂車も混み始めた。隣のテーブルに座っていたおじさんがこちらに移ってきて、相席になった。おじさんはジャーナリストなのだと言う。食堂車の職員は英語が話せないので、おじさんが通訳を買って出てくれた。そして、「食事はおいしいかい? 私の母は料理が上手だよ。今食べている料理よりおいしいんだ。今度アンカラに来たら、ぜひ家に来るといい」と言って、名刺をくれた。その名刺、もうちょっと早くほしかった。(^^;
食事を終えて自分の席に帰ると、空調の故障で温度が異常に上がっていた。でも、次に停まる駅までは2時間ある。乗客は上着を脱いだり、本で扇いだりしているが、その間も社内の温度は上昇を続ける。……暑い。持っていた水もすっかり温まってしまった。それでも乗客は文句一つ言わない。みんなじっと耐えている。そして列車は駅のホームにすべり込んだ。係員がホースを引っ張ってきて、客車の下部を水で冷やす。それで空調が復活するのか心配である。
とにかく列車は再び動き出し、イスタンブールを目指して走り出した。イスタンブールには50分ほど遅れて到着した。ハイダルパシャから船に乗ると、ちょうどそれはエミノニュ行きだったので、エミノニュのすぐ横にあるエジプシャン・バザールで今夜食べる果物を買うことができた。そしてトラムに乗ってホテルに直行。ホテルは私のスーツケースをちゃんと保管してくれていたので、荷物を受け取って部屋に落ち着く。あっという間に時間は7時を過ぎてしまう。そろそろ晩ご飯のことを考えなきゃ。今夜は最後だし、両替したトルコリラがまだたくさん残っているから、ちょっと豪勢にいってみよう。
というわけで、晩ご飯はイスティクラール通りまで出ることにした。トラムに乗ってみると、かなり混雑している。これは危ないなあと思って、普段は背負っているリュックを前で抱えることにした。そしてカラキョイでトラムを下りて、テュネルに乗ろうとしたら……携帯電話がない! 携帯電話にアクビルをつけていたから、トラムに乗るときにはちゃんとあったのだ。それなのに、今、私のリュックには携帯電話がついていない(←盗難が心配だったので、長いストラップをつけてリュックに結び付けておいた)。とうぜんアクビルもない。さっきトラムの中ではリュックを前で抱えていたよね? いつ? どこで盗られたの? 全く見当もつかない。とにかくテュネルに乗るのは諦めて、トラムの駅に引き返す。係のおじさんたちに携帯電話を盗られたことを告げると、彼らはほとんど英語が話せないにもかかわらず、そのことの重大さをわかってくれて、一生懸命追跡してくれた。でも、30分ほど頑張ったが、結局携帯電話のありかはわからなかった。「日本の携帯電話? そんなに値段が高いのかい? それじゃあ戻ってこないかもしれないなあ」と言われたが、とにかく明日もう1回来るように言われた。もしかしたら届いているかもしれないから、と。
結局こんな状態では食事にも出かけられない。とにかくホテルに帰って、DoCoMoに電話して使用停止措置をしなければ。私がトラムに乗るためにジェトン(チケットになるトークンね)を買おうとすると、トラムの駅のおじさんたちは「いいからそのままトラムに乗りなさい」と言ってくれた。そしてホテルに帰ったら、ドコモの国際ローミングセンターに国際電話。とりあえず使用停止措置はしてもらった。でも、盗難に遭った携帯電話の賠償が必要になるので、結構お金がかかるらしい。せっかく楽しい旅だったのに、最後の最後にこれかと思うと泣けてくる。こんなことなら携帯電話のレンタルなんかしないで、家の近くの激安携帯電話ショップで5000円の海外使用可能な機種を買えばよかったなあ。そして、一番悔やまれるのが、携帯電話の中に入っているminiSDカードの画像情報だ。デジカメが間に合わなくて、携帯電話で何枚か写真を撮ったんだよね。その画像が永遠に失われてしまったと思うと、本当に悔しい。80枚くらい撮ったのに、日々ブログにUPしていた40枚ほどがサーバに残っているだけだ。女医の
西川史子が、ある番組の中で「世の中の99%のことはお金で解決できる」と言って周りの出演者から非難を浴びていたが、実はそれはその通りだと私も思っている。ただ、お金で解決できない残りの1%が問題なのだ。盗られた携帯電話など賠償額を払いさえすれば許される。盗られたFOMAカードは手数料を払えば再発行してもらえる。失ったminiSDだって、ヨドバシあたりで20003000円で買えるだろう。だけど、その中に入っていた画像とその思い出は二度と帰ってこないのだ。
再び外に出る元気もなく、今朝買ったスィミットと、エジプシャン・バザールで買ったブラックベリー、それと帰りに買ったビールでさびしい晩ご飯になってしまった。
(旅行中の日記をもとに再構成しました)


今日でアンカラともお別れ。
イスタンブールに向かいます。


ハムとチーズがあったら
ついついサンドイッチにしてしまう。(^^;


駅のカフェで発車を待つ。


列車の窓からは
ヒマワリ畑ば見えました。
今日もいいお天気です。


食堂車にやってきました。


鶏のグリルを食べました。


野越え山越え谷越えて、
列車はひた走ります。


途中で冷房の具合が悪くなったので
急遽水で冷やしてます。


イスタンブールに帰ってきました。
ボスポラス大橋とクズ塔が見えます。


チィ・キョフテ売りのおにいさん。


チィ・キョフテは生肉と米、香辛料などをこねて
野菜やパンにくるんで食べるもの。


携帯電話の盗難に遭ったため
晩ご飯はブラックベリーだけだった……(T_T)

 

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