待てばカイロの日和あり *エジプト旅行記 7日目*

 

323日(金) 晴れ

昨夜のうちにルクソールに着いたので、
起きてすぐにサンデッキに上がってみた。

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なんとなんと、何艘もの旅客船が連なっていて
1
つの巨大な船のようになっている。

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その隙間をうまく使ってセーラーマンたちが船の外壁を掃除している。
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まさに連環の計だ。

今日も朝食は8時。
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昨夜あんなに食べたのに、朝からしっかり食べる。

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トマトにチーズをのせて焼いたのがおいしい。

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カルカデのジュース(ハイビスカスティー)は
エジプトの代表的なジュース。
甘酸っぱくて元気が出る。
ハイビスカスティー、たっぷり買って帰ろうっと。


食後、ガイド氏に連れられて、早速観光に出発。
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目の前はルクソール神殿だ!

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実は船の停泊している場所から直接ナイルを横切ると
王家の谷は近いのだけれど、
橋は川のかなり南の方に架かっているので大回りになる。
「私が大統領になったらもっと便利なところに橋を架けますよ」
とモーメン氏が言うので、期待しておこう。()

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車は最初の観光地、メムノンの巨像に到着した。
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本当はアメンホテプ3世の像なのだけれど、
ギリシャ神殿のメムノンの像だと思われた時代があって、
今でも「メムノンの巨像」と呼ばれているのだ。

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近くに行くと本当に大きい。

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観光バスが到着すると、物売りの人たちが一斉に襲いかかる!()
みんな口々に「ワンダラー!」「ワンダラー!」と叫ぶ。
ガイド氏によると「“ワンダラー”は挨拶だと思ってください。
実際には1US$の商品はありませんから」だそうだ。
「ワンダラー」と言われて「安いなあ」と寄っていくと、
その何十倍もする商品を売りつけられるというわけである。
ここ最近観光客も減っているので、物売りも必死だ。
その客引きや売り方は恐ろしいほど強引である。
いくら「NO!」と言っても敵は退散しない。
ここで私はアラビア語の「NO」である「ラー」を覚える。
NO」よりは「ラー」の方が若干効き目があるようだ。()

さて、車はそのまま王家の谷へと進んでいく。
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このあたりにはアラバスター(雪花石膏)の工場がたくさんある。
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どうやらアラバスターがここの特産らしいのだ。

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王家の谷に到着。

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QR
コードで説明が見られるらしい。
そういえば台湾に行ったときにもこういうのがあったっけ。
日本でもそういうサービスが始まったんだっけ?

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山が連なる「王家の谷」。
ここには62の墓がびっしりと並んでいる。
歴代のファラオの墓が順に並んでいるのではないというのが面白い。

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王家の谷の内部は写真撮影不可。
以前は墓の内部も撮影OKだったらしいが、
墓の内部はNG、外の風景は撮影OKの時期を経て、
現在は完全に写真撮影禁止となってしまった。

王家の谷のチケット売り場までは写真を撮っても大丈夫なのだけれど、
カメラは必ず入口で預けなければならないので、
デジカメは車に置いて出発する。
そんなわけで、ここから谷の入口までは私のスマホが頑張る!()

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モーメン氏が「エジプトの新幹線」と呼ぶ「タフタフ」に乗って
チケット売り場のあるところまで移動する。
もちろんこれに乗らずに歩いてもいい。
そういえば「地球の歩き方」を開きながら歩いている若者2人がいたな。
あれはきっと日本人だ。

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いい天気だ。
デジカメが使えないのが残念だ。

さて。
入口で購入したチケットでは3つの墓のみ見学することができる。
公開される墓は交代制になっていて、これは墓の内部を保護するためらしい。
別の墓を見たい場合は、何か月か後にまた行かなくてはならないのだ。
それとは別にツタンカーメン(トゥトアンクアモン)の墓のチケットも買う。
こちらは常時見学可能。

墓の内部はガイドの同行が禁止されているので、
まずは王家の谷についてガイドからレクチャーを受ける。
その後、私たち4人だけでそれぞれの墓に入っていく。

最初に入ったのはラメセス3世の墓。
ここは状態もよくて、壁画の彩色もきれいに残っている。
広々としていて気持ちのいい墓と言える。

次にツタンカーメンの墓を見学。
こちらにはツタンカーメンのミイラがそのまま保管されている。
ツタンカーメンって意外と肌がキレイだったのね。()

そしてラメセス9世の墓とラメセス4世の墓へ。
やっぱりラメセス3世の墓に比べると状態が悪くて残念。

4/62
の墓を見学して、車に戻ろうとすると、またもや物売りが……
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これがホントに「ワンダラー」だったらいいんだけどねえ。()


車に戻り、今度はハトシェプスト女王葬祭殿に向かう。
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途中には王家の谷の発掘をしたカーターの屋敷もある。
ここは博物館として公開されてるみたい。


さあ、ハトシェプスト女王葬祭殿に到着。
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向こうには発掘隊の宿舎跡が……

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まずは模型で全体を確認。
ここの発掘や復元にも日本が協力してるですって。

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こちらもタフタフに乗って入口まで進む。
でも、歩いてもそんなに距離はないんだけどね。()

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ここには木が植えられていたのだけれど、
今はその根が残っているだけ。

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ここにはスフィンクスが並んでいたけれど、
今はこれだけしか残っていない。
このうちの1つがカイロのエジプト考古学博物館にあるよ。

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ハトシェプスト女王は、息子のトトメス3世が小さかったので
摂政政治を行っていた。
ところがトトメスが大人になっても政権を握り続けていたので
結局は息子のトトメスから憎まれるようになったというわけだ。
どんな時代もどんな国にもたくましい女性っているものだなあ。

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ちょうど帰ろうとしたところで
観光バスでやってきた団体がドヤドヤと走り込んできた。
そのマナーの悪さにげんなりしながら
ハトシェプスト女王葬祭殿をあとにする。


車は一旦船に戻る。
これから昼食なのだ。
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ちょうどサトウキビの収穫の時期なので、
あちこちにサトウキビを積んだトロッコがあった。
「でも、トロッコを使えない農家もあるんですよ」とモーメン氏。
トロッコが使えなかったらどうするの?
「そういう人は車で運ぶんですよ」とモーメン氏。
意外と普通の答えだった。()

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さて、船に戻ってきた。
ただいま〜!
すっかりこの船が私たちの家のような気分になってきた。()
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今日のスープはブロッコリーのポタージュ。
これまたブロッコリーの味がしておいしい!

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今日は船に戻るのが遅かったので、前菜とメインが合い盛りになっている。
前菜はパスタ、メインは牛タンだ。
でも牛タンはちょっとかたかったな〜

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サラダはキャベツ。

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食後のデザートは果物。
ミカンが真ん中に鎮座していて斬新だ!()


午後はフリータイムになっているので、
私たち4人でルクソールの町を歩く。
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ファルーカ(フルーカ)の客引きが、これまたスゴイ。
でも、これでナイルの上を走ったら気持ちいいだろうな〜

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ルクソールの町はなんだか素朴だ。
アスワンやエドフより大きいし、人の往来も激しいけれど、
カイロなんかに比べるとやっぱりのんびりしていると思う。

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街灯の柱にもヒエログリフ。

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そして今日の目的地、ルクソール博物館に着いた。
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そうしたら何ということだろう。
17
時で閉館!
本当なら21時までやっているはずなのに、
観光客が減ったからなのか、まさかの開館時間変更!
ありえない〜

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仕方ないので外から建物を眺める……


ということで、予定を変更してスーク(市場)へ向かう。
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まずはエジプシャン・マーケット。
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たくさんの店が並んでいるけれど、
カイロのハーン・ハリーリと大差ない。
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マーケットを通り抜けると公衆電話があった。
今や携帯電話が普及しているので、使う人はあまりいないようだ。

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スークに行こうとすると、スフィンクスが大量に並んでいた。
何これ???
どうやらルクソール神殿の参道に並ぶスフィンクスらしい。

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おっと教会を発見。

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こっちのドアはアリババと40人の盗賊みたい。()


途中で馬車引きの爺さんが
「今日はスークは休みだ。別のスークは遠いから馬車で連れて行ってやろう」
と声をかけてきた。
そんなわけあるかーーーっ!(怒)
とにかく客がいないので、客引きが強引だ。
「要らない」と言っても、物売りや客引きがえんえんとついてくる。
馬車引きなどは馬車に乗ったまま、何十メートル、何百メートルと
追いかけてくる。
どっちが先に諦めるかの根競べのようだ。

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そうこうしているうちにスークが見えてきた。
やってるじゃん。()
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ここで昼間見かけた若者に会ったよ。
「日本人に初めて会いました! ここでご飯を食べるんです」
と言っていた。
若者たちよ、頑張れ。()

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スークから出てくると夕暮れ。

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ルクソール神殿の前にはたくさんの店が並んでいて
人もたくさん集まっている。
こういう雰囲気、いいなあ。

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ちょうど広場の真ん前にマックがあったので立ち寄る。
そういえば喉が渇いたもんね。

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コーラを3つ頼み(サイズを聞かれなかったので放っておいたらラージが出てきた!)
エジプト柄のビーチタオルを赤と紺の2色買う。
ついでにビッグマック柄のバスタオルもあったので、それも1枚。
いずれもカイロのマックでは買えないのだ。
ちなみに値段はそれぞれ59.99EL

ついでに隣の書店で何冊か本を買う。
カイロではTAXが付くんだけど、ここでは付かないのね。
ちょっとお得かも。

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夜のルクソール神殿はライトアップされていて美しい。

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柱の間から、さっき立ち寄ったマックも見える。()


いい時間になったので、船に戻って着替える。
やっぱり食事のときはきれいな格好をしなくちゃね♪

今日のメニューは洋食とアラビア料理の折衷式。
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前菜はアラビアっぽい感じかな〜

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温かい料理は魚にチキンにビーフ。
乗客は少ないけど、料理は手を抜かない!

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デザートはケーキとフルーツ。
どれを食べるか迷っちゃう。()

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まずは前菜。
日本ではなかなか食べられないアーティチョークを
多めに盛り合わせてみる。

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スープはコーンでした。
今回も「少しね」とお願いして半分くらいにしてもらった。

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温かい料理ではアーティチョークのグラタンがおすすめ。

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グリルした魚もやわらかくて一番人気だったみたい。

そうこうしているうちに船内が急に暗くなり、
シェフがデコレーションケーキを持ってきた。
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何かと思ったら、今夜で船旅も最後なので、その記念のケーキだった。

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字がちょっと下手だけど。()

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私もせっかくなのでケーキを取ってきました。
BON VOYAGE」ケーキは間にラズベリーシャーベットが挟んであって
あっさりしていてっよかったよ。
チョコレートケーキは美味しかったけど、ちょっと甘かったな〜


9時半からはベリーダンスのショーが始まる。
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最初は男性が出てきて「タンヌーラ」の踊りを見せてくれる。

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ぐるぐる回って陶酔の境地に達するらしいんだけど、
それってようするに目が回るってことよね?()

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でも、服が自在に回っていくのはなかなか面白かった。

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そしていよいよベリーダンス。

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weiwei
も一緒に踊ってる!

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エンちゃんも一緒に踊ってる!()
そのあと私も一緒に踊ったんだけど、写真は無し。()
でも一緒にベリーを踊って、エネルギー燃焼?(笑)

ショーのあと、サンデッキに上がってみたけれど、
ルクソールの街は明るくて、星はあまり見えなかった。
これが都会ってことなのね。


   <つづく>


(旅行中に書いていた日記を元に修正しました)

 

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