モモとコモモのトルコ紀行 〜11日目〜

 

731日。

昨日、ゆっくり休んだので
お腹の調子も元通りです。
さあ、今日はイスタンブールに戻ります。

朝からモリモリいただきます!
朝食のあとは、ちょっと外に出てスィミットを買ってきました。
同じスィミットでも、イスタンブールとアンカラでは
味が違います。
アンカラの方がちょっと塩味が強いような……
値段はイスタンブールの半額ですけど。

さあ、アンカラ駅にやってきました。
乗る列車は「Başkent Ekspresi(バシュケント・エクスプレスィ)」。
そう、イスタンブールからエスキシェヒルへの移動に使ったのと
同じ時間帯の列車です。
出発は1020分なので、まだ時間があります。

そんなわけで駅のパスターネ(←カフェのことね)で
チャイをいただきました。
残念ながら、いつものチャイグラスじゃなかったけど。
「ん〜、お砂糖入れて混ぜる〜?」
「ねえねえ、混ぜるより掘った方がいいかも〜」
「どうして〜?」
「だって中からおいしいものが掘り出せるかもしれないじゃん?」
それはないと思う。

さて、列車に乗ると、ちょっと遅れての発車です。
日本くらいじゃないかなあ、時刻表に忠実なのは。
そして、案の定、次の駅への到着は
時刻表に書いてあるのより10分くらい遅れてます。(^^;
でも、別に急ぐことはないので、
のんびり列車の旅を楽しみましょう。

13
時くらいになったとき、食堂車に行ってみました。
キョフテを食べたいと思っていたんだけど、
無いといわれたので、チキンにしました。
あとはサラダとコーラ。
結構時間をかけて、グリルでしっかり焼いてから
チキンは出てきました。
ピラウとポテトが添えられています。
さっき隣りのテーブルに座っていたおじさんが
こちらに移ってきて、話しかけてきました。
「君はジャポン(日本人)? そう、仕事は? 先生? 僕はジャーナリストなんだ。
食事はおいしいかい? 僕の母はもっとおいしい料理を作れるよ。
え? 明日帰国するの? それは残念だ。今度アンカラに来たら、
母の手料理をご馳走するから、ぜひここに連絡しなさい」
と言って、名刺をくれました。
ありがとう。(^^;
でも、次はいつになるか全然分からないんですが……

食事も終わったし、食堂車も混んでいるので
自分の車両に戻りました。
そして、ここでふと気づきました。
………暑い。
さっきまで冷房が寒くて長袖のパーカーを羽織っていたのに、
炎天下の車の中みたいに暑い。
なぜ?
私の疑問を抱えたまま、列車はひた走ります。
そして、その暑さがどうにも限界にきた頃
ようやく一つの駅に停まりました。
どうやら冷房装置がイカレちゃったみたい。(^^;
それで熱気が出てたのね。
ホースを車両の下に引き込んで、冷却を始めました。
……それ、いつ終わるの?(^^;
こうして列車は遅れに遅れて、駅を出発しました。

そしてイスタンブールには予定より50分遅れて1740分に到着しました。
ハイダルパシャからエミノニュ行きのフェリーがあったので
それに乗ってホテルをめざします。
向こうにはボスポラス大橋、手前にはクズ塔が見えます。
ああ、イスタンブールに帰ってきたんだなあ。
そう思う瞬間です。
エミノニュにあるエジプシャンバザールで果物を買って
そのままトラムヴァイでホテルまで直行しました。
そして、スルタンアフメットに着いたとき、
嫌な奴に再会してしまいました。
このオヤジは初日の夜、
やはりスルタンアフメット駅からホテルまでの間、
「私はツーリストインフォメーションのものです。フリーのガイドです。
ホテルはどこですか? お連れしましょう」と
しつこくついてきたきた奴なのだ。
そして「明日の朝9時、インフォメーションにいらっしゃい。
無料の地図をあげますから。それからチャイでも飲みに行きましょう」
と誘われた。
翌日9時に行ってみると、そのオヤジはいなかった。
「ははぁ、さてはこれがあの有名な絨毯屋の客引きなんだな」
と理解した私。
その日の夜に再び同じ場所でオヤジを見つける。
「やあ、どうして今朝来なかったんだい?」
というので、来たときにオヤジがいなかったことを告げると
「それはすまなかった。君はもうカーペットを見たかい?
トルコのカーペットやキリムは素晴らしいよ。
普通の店で買うと高いけど、私の知り合いの店は安いから
今から行ってみないか?」
と言う。
はあ? 今から?
もう夜の9時なんですけど。
しかもその日私は相当疲れていた。
一日かけてあちこち観光して、マジで疲れていたのだった。
「疲れているから行かない」と言っているのに、
知り合いの店とやらに電話して
OK、今まだお店が開いてるらしいから行ってみよう」
と、どうしても絨毯屋に連れていきたがる。
「もう疲れたから帰る。帰って休む」
と言って、オヤジを振り切ってホテルに帰ったのだった。
そのオヤジが、今、ここにいる。
「ハーイ!」と調子よく声をかけてくるではないか。
ちょっとムッとしたので、私は手で「シッシッ!」と
追っ払う仕草をして、そのままホテルに直行した。

さあ、ホテルに着いてから、預けていた荷物を受け取り、
宿泊の確認をして部屋へ。
そして必要なものだけ持って、晩ご飯を食べに出かけました。
今夜は最後だから、イスティクラールの「チチェッキ・パサージュ」で
おいしい魚料理でも食べようかな。
ドンドルマ(アイスクリーム)も食べたいしな。
ムールのフライもいいなあ。
そんなことを考えながら歩いていると、
チィ・キョフテの屋台を見つけました。
チィ・キョフテというのは、生の挽き肉にご飯や香辛料を混ぜてコネコネした
モモちゃん好みの一品。
「ん〜、コネコネしたいな〜」
「コモモは食べてみたいな〜」
すると、屋台のお兄ちゃんが「味見してごらん」と言って、
ちょっとだけレタスに包んで差し出してくれました。
う〜ん、唐辛子がきいていておいし〜♪
でも、今日の晩ご飯は、イスティクラール通り〜♪
と、キョフテ屋のお兄ちゃんに別れを告げてトラムに乗りました。
トラムは結構混んでいたので
「うーん、荷物は前で抱えておいた方が無難だなあ」
と思って、終始前で抱えていました。
そして、カラキョイでトラムを降りて、
テュネルに乗り換えようとしたところで気づきました。
……携帯がない。
トラムに乗るときは確かにあった。
アクビル(いろいろな交通手段に乗れるやつね)を携帯につけていて、
そのアクビルでトラムに乗ったんだから、絶対にあった。
考えられるのはトラムの中で盗られたってこと。
私の携帯はかばんに結び付けてあって(←スリ対策)
しかもかばんを前で抱えていたのに、どうやって?
これは永遠の謎です。
そんなわけで、すぐにトラムの駅に引き返し、
係員のおじさんたちに事情を話すと、
あちこち電話して、私の携帯にも電話してくれて
一生懸命探してくれました。
そして、何度かけても私の携帯につながらないという事態に……
#
要するに、盗った奴が通話してたんです。
係りのおじさんたちは英語がほとんど話せないながらも、
「どこの携帯? いくらくらい?
そんなに上等の携帯だったら戻ってこないかもしれないなあ」
30分以上頑張って探してくれました。
でも、どうしても見つからなかったので、
「また明日おいで」と言われ、私はホテルに戻ることになりました。(T_T)
ホテルに帰って、日本のDoCoMoのセンターに盗難届けの国際電話。(^^;
最後の最後にこれですか。(^^;;;
で、すぐに使用停止の措置をしてもらって、
あとの手続きは日本に帰ってから、ということになりました。
「ちねちゃんが悪いんだから反省しなさい!」
「反省しなよ〜♪」
……キミ達に言われたくないんですけど。(^^;

そんなこんなですっかり疲れてしまったので、
もう一度晩ご飯を食べに出かける気分になれず、
エジプシャンバザールの横で買ったブラックベリーと、
今朝買ったスィミット、そしてアンカラから持ってきた葡萄の残りで
軽い夕食となりました。
ちぇっ、ついてないな〜
あ、でもブラックベリーはこんなに入っていて
たったの3YTL(約240円)。
酸っぱくておいしかった〜♪

 

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