上海七色万覧記 (6)
【9月22日(水)】 時々 上海もようやく雨。 ちょっと肌寒い感じです。 今日は疲れていたので、ゆっくり起床。 近所で油条入りの煎餅を食べて、朝ご飯に。
そのとき、向こうの方で「ドン!」という音が! 何事かと思ったら、人と車がぶつかったようでした。 群がる野次馬。 でも、それほど大事ではなかったらしく、 しばらくして人の波が引いていきました。 しばらくぶらぶら歩いていると、 「青青生煎」と書いてある店があって、 中で生煎を食べている人のがおいしそうで、 ついつい店に入ってしまいました。 これ、正解です。 ちょっと甘めの餡でスープもしっかりあって 小楊のによく似てます。 美味。 おばちゃんたちがのんびり皮を包んでいるのもいい風情でした。 さらに長楽路を通りぬけて、チャイナドレスの「辛妮」に向かいます。 ちょっとお洒落な郵便受け。 私の大好きな学校マーク。 こちらは横断歩道の標識。 微妙にへっぴり腰なのが気になります。 横断には危険が伴うので このくらい及び腰で渡るようにという暗示でしょうか。(笑) ぶさかわいい猫。 またもや市場を発見。 結構あちこちに市場があるんですね〜 冷凍食品。 鶏さんは首がぐったり。(笑) これは鳝鱼(タウナギ)ね。 途中に北京ダックを出している屋台があって 「これおいしいの?」と聞くと、 店の人たちがそろって「すっごくおいしい!」と 答えるのがおかしかったです。(笑) さらに「写真を撮れ」と勧められ、 カメラを構えたところで、 「おい、○○、こっち向けよ!」と指示を出す者がいて、 なぜか撮影タイムとなったのでした。(笑) それがこの写真。 みんな恥ずかしがってなかなかこっちを向いてくれない〜(笑) 街の人達は、みんないい人達です。 私が日本人でもおおらかに笑って親切にしてくれます。 国同士、政府同士ではいろいろあっても、 みんないい人達だなと改めて思っていたら、 あら不思議、気付いたら涙が出ていて しまいには号泣してしまいました。 道行く人は、そんな私を見て不思議そうにしていました。 ところで、話を元に戻しまして…… なぜ「辛妮」に行ったかというと、 今日は仮縫いの日だったのです。 ちゃっちゃと仮縫いをしてもらって、 近くのスタバで小休止。 今日は七宝古鎮に行くつもりだったんだけど 雨が降ってるからどうしようかな〜、としばし思案。 小雨だし傘もあるので大丈夫と判断して、 地下鉄の駅に向かいました。 七宝古鎮は9号線の七宝駅からすぐ。 青年路から七宝老街が始まっています。 最近中国では、こういう老街が流行ってるみたいね〜 公衆電話もそれらしい雰囲気です。 これは自転車を停める場所ね。 入口付近は豫園に似てて、 中に入ると西塘や周荘にも似ているけれど、 実は九份に似てるな、と思いました。 今日は中秋節で、七宝の街も混み合っています。 入口付近では赤い菱の実を売ってました。 中秋節だから? きれいなお餅も売ってます。 中秋節だから?(笑) 人込みをかき分けつつ、細い通りを歩くと、 なかなか風情があって面白いですね〜 糖葫芦(サンザシの飴がけ)もあったりして ちょっと昔懐かしいですね〜 賑わっているのは、昔ながらのお菓子などを売る店ではなくて、 アクセサリーなどを売っている10元ショップというのが また面白かったです。 最初の雑貨ゾーンを抜けると、川が出現。 このあたりは周荘や西塘そっくりです。 そしてこのエリアを抜けると、急に食べ物ゾーンが始まります。 叫化鸡(乞食鶏)もそのまま販売中♪ 鶉は串刺しで。 醤蹄膀は豚の脚の付け根をとろとろに煮込んだものです。 なんだかこのあたりは九份というか、 「千と千尋の神隠し」って感じ?(笑) またまた菱の実がありました。 これ、英語では「water chestnut」と言うので、 たまに「水栗」と再翻訳されることがあるのですが、 ようするに菱の実です。 ちょっと慈姑のようなシャキシャキした歯ごたえが特徴です。 これは羊の内臓スープですね〜 これは臭豆腐〜 かわいいお饅頭もありますね〜 何を食べようかな〜? まずは一番奥まで行って品定め。 結局、とりあえずは水分補給で酸梅湯をGET。 これで喉もちょっと落ち着いたので、 牛雑湯(牛モツスープ)の店に入りました。 スープはわりと薄味だったけど、 ホルモンが全然臭くなくておいしかった〜 次は、臭豆腐! 4個で2元だったのでお手頃かな。 結構人気で、どこの臭豆腐屋さんも行列でした。 みんな、大好きなんだね。 これ、臭いはアレだけど、味はおいしいんだよね。 さらに、蟹黄湯包(蟹ミソ入り小籠包)を買ってみました。 スープがたぷたぷしてておいしい〜♪ 最後に海棠餅を買って、買い食いは終了。 ついでに醤蹄膀を買ってみました。 これ、周荘とかでも売ってのよね〜 大事に日本に持って帰ろうっと。(笑) さらに横道の方にも入ってみたりしたのですが、 結構歩いたし、雨も強くなってきたので、 一旦ホテルに戻りました。 途中の駅はやっぱり中秋節仕様。(笑) この駅のライトアップは中秋節と関係なさそうだけど。(^^;) ホテルに帰って荷物の整理などをしていたら だんだん眠くなってきて、 気が付いたらそのままベッドで寝てました。 1時間くらい寝て起きると、ドアのチャイムが! 何事かと思ったら、ホテルから月餅のプレゼント。 うれしい〜♪ そろそろご飯の時間だな〜、と思って外に出ると、 ホテルの入口がライトアップされていて すごくきれいでした。 気合が入ってます!(笑) 晩ご飯はホテルの近所で。 今日は中秋節ということもあって 混んでる店もあれば、休んでる店もありました。 私の選んだ店は、テイクアウトで どんぶり弁当にして買っていく人が多いみたい。 私は青椒猪肝片(ピーマンと豚レバー炒め)と 京葱羊肉片(ネギと羊肉の塩炒め)にしました。 ついでにビールも付けて、しめて28元。 とってもリーズナブル♪ 私が食べていると、「ミシミシ」という声が。(笑) どうやら私が日本人だと分かったみたいです。 「ミシミシじゃなくてメシだよ」と言うと おじさんたちはニッコリ。 乾杯のゼスチャーをしてくれました。 私がおじさんたちの写真を撮ると おじさんも携帯を引っ張り出してきて 私を撮ってくれました。 でも、あの写真どうするんだろう?(笑) 食後、水秀坊までマッサージをしに行きました。 私が朝メシ通りと呼んでいる長楽路も 夜はまた違った雰囲気ですね。 ここは産婦人科なんだけど、VIP専用の外来がありました。 どんな人が行くんだろう? 水秀坊に到着。 相変わらず「油屋」です。(笑) 私は60分の足底マッサージのコース。 85元(約1200円)という安さです。 うれしいのは足だけでなく、肩や腰も揉んでくれること。 でも、もっとゴリゴリやってくれてもよかったのにな〜(笑) 帰り道。 急にエッグタルトが食べたくなって行ってみたんだけど、 すでに売切れでした。 無いとなると食べたくなる! 陝西南路の駅近くにある「85度ベーカリー」で ようやくエッグタルトを買えました。 ついでに「蛋黄酥」というのも買ってみました。 月餅みたいなものよね。 トイレに行きたくなったので、パークソンに入ってみました。 最上階には結婚用品があって、赤い色にクラクラ〜 ちょっと刺激が強すぎました。(笑) その後、スタバで中国茶(碧螺春)を飲んで休憩。 中国のスタバには中国茶があるんですね〜 今日は寒いから温かい飲み物がうれしいね〜 緑茶以外にも烏龍茶など数種のお茶がありました。 ちなみにカップには漢字が記されていました。 ナルホドネ…… 帰りに、露店でスカーフを買いました。 2本セットになってるのが言い値で35元。 いくらなら買うか聞かれたので、20元と答えると、 20元になりました。 うーん、これ、10元でもOKだったのかも。 でも、まあいいじゃない? 中秋節の夜も繁華街の露店でスカーフを売ってる女の子。 余分の10元で家族に何か買ってあげてね、 という気分になりました。 ってことで、いよいよ明日は帰国です。 このホテルともお別れ。 廊下に昔の上海の写真が飾ってあって なかなか風情がありました。 バスタブはなかったけど。(←まだ言ってる) 部屋に帰ってから、エッグタルトを味見しました。 美味しかったナリ〜♪ さてさて。 1週間は結構長いかな、と思ってたけど、 実際にはあっという間でした。 その間にどんどん円が安くなったり、 日中関係もどんどん悪化していったり…… でも、私は上海が大好きです。 国家レベル、政府間での衝突はあっても、 街の人々で日本人に対して敵対心を持ってる人は あまりいないと思います。 私も日本人だと分かるたびに、 とても親切にしてもらった気がします。 みんな本当はいい人たちなんだよ。 日本人も中国や中国人を嫌いにならないでほしい。 今日はそんなことを思った1日でした。 〜 つ づ く 〜 (旅行中に書いた日記を編集しました) (中国語では「鉛色」ではなく「铅灰色」となるのですが、 タイトルでは分かりやすくするために「鉛色」としました)
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